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魅力のゴンドラ!その歴史が面白い!
ゴンドラの歴史は古いのですが11世紀にはいるまではゴンドラに関する記述がないようです。ただ最初のゴンドラの形は現在のものとは大きく異なり12人もの漕ぎ手が乗船していました。イメージ的にはガレー船の帆をとっぱらい、サイズを小さくした形をしていたようです。ベネチアが世界貿易で商業の中心地として発展していきそのピークとなる16世紀には177もの運河が約1万のゴンドラでうめつくされていました。想像しただけでもその華やかさが伝わってくるようです。というのは当時のベネチアにはお金持ちの階層も多く、所有するゴンドラの色もさまざまで中にはすべて金色に塗られたゴンドラがあったりまた今のゴンドラにはない窓付きのものもありました。ゴンドラにはペルシャからの色鮮やかな絨毯をしいて、それを王子様に着せるようなきらびやかな服を奴隷に着せて漕がせるわけです。おそらくはそのゴンドラの漕ぎ手にしても誇りをもちながら運河にでていったことでしょう。
このように栄華をきわめたベネチアでしたが、17世紀にはいるとトルコとの戦いもあり経済的に徐々に衰退していきます。その中で政府は『贅沢取り締まり委員会』なるものを発足させたり、法律まで施行して贅沢をとりしまっていきます。なんとゴンドラの色が黒色一色になったのもこの法律によるものでした。
ゴンドラの漕ぎ手の服装もラシャといわれる黒色の目が粗い生地のみ許可されました。当時寝台のカバーに使用されていた生地だそうです。
このような歴史を経て現在のゴンドラにいたります。
イタリア紀行を書いたドイツ人のゲーテもゴンドラに何度も乗り、漕ぎ手が歌ったタッソーの詩を聞いて感涙したとあります。
ただ近年ではアメリカ人観光客が漕ぎ手にナポリ民謡をうたわせる風習ができて何となく違和感を感じます。
皆さんもゴンドラの歴史をちょっとあたまにいれて実際に乗っていただくとまた感慨深いと思います。